みなさん、こんにちは。
のりそらです。
私は、『教育に選択肢を、人生に革命を』を経営理念に、
教育目標を『明日も行きたくなる学校』すなわちNEXTAGE SCHOOLとした次世代の学校の運営をしています。
ここでは、教育に関わるテーマを1つ挙げて、それについての考えを共有しつつ問題提起を行っています。
さて、今回は、教師を追い込保護者について考えていきたいと思います。
本日の内容:【効果絶大】モンスターペアレント6つの対応策
題して『【効果絶大】モンスターペアレント6つの対応策』といった内容でお届けします。
前回の”教師を追い込む5つの難題(https://nextageschool.com/difficult-problem)”の中で扱わせていただいた『保護者対応』。
難題だ、と言っておしまいでは何の意味も持たないと思い、今回は、保護者対応が難題化している要因やその対処法について自らの経験やその他の学びを通して得た情報について共有したいと思います。
今回は、現在保護者対応に頭を悩ませている先生、難しい保護者対応に迫られる未来を予測している先生向けのお話です。
この内容をご覧いただくことで、難しい保護者に対する理解が深まるとともに、それを踏まえた対処の仕方、対策を理解していただくことができます。
では、早速いってみましょう!!
モンスターペアレントとは?
さて、難しい保護者といえば、”モンスターペアレント”という名が今や一般的となりました。
もはや難しい保護者と同義語のように扱われています。
ということで、ここからは、難しい保護者を”モンスターペアレント”と呼んでいくこととします。
Wikipedia先生によりますと、
”モンスターペアレント、またはモンスターペアレンツ”とは、学校などに対して自己中心的かつ理不尽な要求をする親を意味する。元小学校教諭の向山洋一が命名したと称する。略してモンペア、モンペともいう。
引用:Wikipedia
とあります。
この”モンスターペアレント”という名称は、マスコミの報道やドラマのテーマとして扱われたこともあり、すっかり定着してきました。
モンスターペアレントのために心を病み休職・退職に追い込まれたり、さらには自殺してしまう教師が後を絶たないことから、現在では深刻な社会問題のひとつとして認識されています。
モンスターペアレント2つのタイプ
”モンスターペアレント”には、その特徴から2つのタイプがあると考えられます。
①自己中心タイプ
②病的タイプ
です。1つ1つ見ていきましょう!!
モンスターペアレントのタイプ①自己中心タイプ
まずは、”自己中心タイプ”です。
すべての物事は自分が中心と信じて疑わず、相手のことを考えることができない自己中心的な性格の保護者です。
こういった保護者は、わが子を自分の分身・自分の所有物と錯覚しているケースが多いものです。
そのような保護者は、学校などのように他の子どもがいる場では
「自分同様に周りも、すべてがわが子中心でなければならない」
と思い込んでいます。
だからこそ、自分の子どもに対する逆境や思うようにいかないと認識したときは、そのような状況を教師や学校が作り出していると解し、クレームをつけてくるのです。
そして、そのクレームに際して、学校側、教師側の状況や事情を全く考えずに電話や来訪してきます。
視野が狭く、周りの状況を冷静に見ることができていない感じです。
モンスターペアレントのタイプ②病的タイプ
続いて2つ目のタイプは、”病的タイプ”です。
”自己中心タイプ”のようなタイプを含めモンスターペアレントと呼ばれる保護者は、その言動が罹患する精神的な疾患に起因している場合があります。
この点が明らかな場合は、管理職に相談をし、適切な対応を取れるようにしなければなりません。
”自己中心タイプ”と”病的タイプ”の見極めは非常に難しいですが、いずれにせよ1人では抱えきれないので、管理職に相談が必要です。
モンスターペアレントなぜ誕生?なぜ増える?
モンスターペアレントと言われるような保護者の言動が顕在化するようになったのは、2000年前後です。
モンスターペアレントが生まれた要因は、時代背景や家庭環境、さらには教育現場の変化であると言えます。
そこで続いては、モンスターペアレントがなぜ誕生し、なぜ増えているのか?
この点について考えていきたいと思います。
モンスターペアレント3つの要因
モンスターペアレントがなぜ誕生し、なぜ増えているのか?その要因には次の3つが考えられます。
①核家族過保護化
②子どもの性質の理解不足
③学校、教師への不信感
この3つが考えられます。
これも1つ1つ見ていきましょう!!
モンスターペアレント要因①核家族過保護化
まずは、”核家族過保護化”です。
一昔前の日本は、自分または義理の両親と同居、あるいは近隣に住んでいることが多く、そして近所付き合いも密接でした。
現在よりも、子育ての悩みを気軽に言葉に出せる環境にありました。
ところが、現在は核家族化が進み、近所付き合いも希薄化しているため、昔と異なり子どものことを相談できる相手が身近にいなくなってしまいました。
さらに夫婦共働きが一般的になった一方で、夫の家事・育児の参加はまだ十分に実現されていないのが現状です。
このため、特に母親は昔の母親に比べて子育てに加えて仕事上のストレスを抱え込むようになりました。
その結果、その鬱屈を子どもに関するクレームという歪んだ形で、教師や学校に向けるようになってしまったと考えられます。
自己中心的な保護者は、自分の子どもが学校での成績が悪かったり、クラスメートと仲良くできなかったりする理由を、自分の子どもの努力不足や言動に求めるのではなく、教師や学校に求めます。
つまり、自己中心的な保護者であるゆえに自責の念が無いことから、すべてを「他責」で解決しようとするのです。
このタイプの保護者は、自分自身の親にもそのように育てられていた傾向があります。
自己中心的な親に対して、子どもに自責の念を育てることを求めることは難しいでしょう。
モンスターペアレント要因②子どもの性質の理解不足
2つ目は、”子どもの性質の理解不足”です。
核家族化などを原因として、子どもをもつまでの間に、保護者自身が生活の中で子どもに触れる機会が減っています。
自分の子どもを出産して初めて赤ちゃんを抱っこした、という人も増えているのです。
そのため、子どもとは一体どういうものなのか?
実体験をもって知る人が少なくなっています。
子どもは親にいい顔をしたり、親に嘘をついたりするものです。
しかし、そのような子どもならではの生態を知らない親が増えています。
そのような大人は、大人の価値観で子どもを判断しがちで、特に自分の子どもの話を信用しすぎる親になる場合があります。
自分の子どもを信用しすぎることにより、友達が悪い、先生が悪い、学校が悪い、という発想になってしまうという訳です。
モンスターペアレント要因③学校、教師への不信感
3つ目は、”学校、教師への不信感”です。
いじめによる子どもの自殺や学校によるいじめなどの事実の隠蔽、さらには教師による金品の横領や生徒へのわいせつ事件など、学校による不祥事や教師個人の犯罪が後を絶ちません。
このようなことがあった場合には、マスコミに大々的に扱われます。
もちろん、このようなことは絶対に許されるべきではありませんが、センセーショナルな報道もあり、教師や学校に対して必要以上に不信感をもつ保護者は増えています。
また、かつての教師や学校は、現在と比較して児童・生徒にはもちろんのこと、保護者に対しても威厳のある存在でした。
教師については、「聖職者」などという形容もあったほどです。
そして時代は移り変わり、学校教育をサービスの一種と捉える誤った考え方が広まるようになりました。
それにより、自分は消費者として対価を渡しているのだから、教師や学校は保護者や子どもに対して対価に見合うサービスを提供する義務があると考える親が増えたのです。
これは公立学校だろうと私立学校だろうと変わりません。
このような保護者は、学校を一介のサービス業者・教師はその従業員程度としか考えていません。
だからこそ、クレームについても遠慮が何ひとつ無いのです。
また、難関大学出で一流企業などに勤務し、自分の子どもにも同じような道を歩ませたいと考える保護者の中には、教師の学歴に着目することがあります。
そして仮に教師の学歴が自分よりも下だと認識した場合は、何かあると教師に対して「能力が無い」「○○大学程度しか出てないからダメなんだ」などと完全に見下すような態度でクレームを付けてくることがあります。
以上3つをモンスターペアレントの誕生、増加の要因と考えることができます。
モンスターペアレント6つの対応策
そして、いよいよ本題です。
モンスターペアレントの対応策です。
もはや教職に就いている以上、モンスターペアレントに遭遇するリスクは避けて通れない世の中になったと言っても過言ではないでしょう。
ここからは、実際にモンスターペアレントと対峙することになった場合に取るべき対応について考えていきます。
これは、市民からクレームを受ける役場の人やトラブル対応時の警察のマニュアルなども参考にしておりますので、役に立つのではないかと思います。
ではいってみましょう!!
モンスターペアレント対応策①とにかく傾聴
まず1つ目は、”とにかく傾聴”です。
モンスターペアレントに限らず、クレームをつけるということは何かに対して不満を抱えて怒っている、つまり感情が高ぶっている状態と言えます。
対処法として重要な点は、まずは相手に不満や怒りを思いのままに吐き出させ、最後まで話を聞いてあげることです。
相手によっては要求や話の内容が理不尽そのものだったり支離滅裂だったり、同じことの繰り返しだったりと、聞いていることが辛く感じることもあるかと思います。
しかし、ここで全てを吐き出させておくことで相手は不満やストレスが幾分か解消され、その後は多少冷静になることが期待できます。
このときに注意すべき点は、絶対に話の腰を折ったり反論したりしないことです。
これにより火に油を注ぐこととなり話が余計に複雑化することがあります。
話を聞くときは、相槌を打つ程度の反応に留めておきましょう。
アンガーマネージメントの世界では、怒りのピークは6秒で、それからは下がっていくものと言われています。
クレームの場合、それにしては長い怒りですが、時間とともに、話すことによりだいぶ怒りが収まってくるというのが実際です。
モンスターペアレント対応策②複数で対応
続いて2つ目は、”複数で対応”です。
クレームは、複数で対応することが鉄則です。
その際は、話を聞く人・記録だけ取り何も話さない人と、事前に役割分担を決めておくと良いでしょう。
1人で対応する場合とは異なり、心理的に楽になることに加えて、無言で内容を記録する人がいることは相手に対して心理的な圧力をかけることにもつながります。
チームワークです。
モンスターペアレント対応策③記録
続いて3つ目は、”記録”です。
相手が相手だったとしたら、場合によっては裁判なんてこともないとは言えません。
もし後で本格的な裁判にならざるを得なくなった場合、記録はあなたの正統性を証明し、相手方の対応に非がある場合の立証に大きな助けとなります。
記録するツールはメモ帳などに加えて、ICレコーダーもおすすめです。
音声による記録は、肉筆のメモよりも証拠能力が高いとされる場合があります。
また、もし相手がエスカレートして暴力的な言動が目立つ場合は、会話を録音する旨を伝えることで、相手を静めさせる効果も期待できます。
さらに、仮に相手がその場でメモなどの記録を取ることを認めなかった場合は当然に自分の記憶が頼りとなります。
複数以上で相手の話を聞くことによって、事後に記録を作成する際に聞き違いや記憶違いなどによる錯誤のリスクを減らすことができます。
モンスターペアレント対応策④的確な判断
続いて4つ目は、”的確な判断”です。
教師や学校はすべての児童・生徒に対して公平に接することが基本ですが、モンスターペアレントは自分の子どもに対する特別扱いを要求してくることが多いものです。
例えば、「通知表の数値を直せ」や「子どものクラスや席を指定させろ」などです。
たとえ早くその場を収めたくても、このような要求に対しては決して屈してはいけません。
それを認めると、教師や学校としてのルールや原則が崩れることになるからです。
これに限らず、モンスターペアレントからの要求に対しては対応できること・できないことを必ず理由とともに明確にしておいたうえで、対応できない要求については毅然とその旨を伝えましょう。
相手を脅威に感じて理不尽な、理不尽すぎる要求を一度飲んでしまうとその後も要求がエスカレートする可能性があるので、要注意です!!
モンスターペアレント対応策⑤非は謝罪
続いて5つ目は、”非は謝罪”です。
モンスターペアレントからのクレームには、時として明らかに教師や学校の非に起因するものがある場合もあります。
この場合は相手がモンスターペアレントだったとしても、素直に謝罪しましょう。
ただし、その際は「~の件につきましては、申し訳ございませんでした。」と謝罪する範囲を明確に限定しておくことが大切です。
なぜなら、何について謝罪するかをはっきりさせておかないと複数の要求を突きつけていた場合のモンスターペアレントは、自分の要求すべてが認められたと勘違いしてしまう可能性があるためです。
非がある場合は謝罪しても良いのです。というよりも、謝罪すべきです。
謝らなかったり、謝り方に問題があると、かえって火に油を注ぐことになるので注意が必要です。
モンスターペアレント対応策⑥自助努力
続いて6つ目は、”自助努力”です。
保護者に学校や教師の味方になってもらえるように努めることが実は最大の防衛策です。
保護者との風通しを良くしておき、子どもたちのために学校が、教師が日々努力をしていることを知ってもらうことも大事です。
学校と家庭の関係は、敵対関係ではありません。
共通理解がとても重要です。良好な関係を保つ秘訣は、「互いに尊敬し合うこと」ではないでしょうか。
モンスターペアレント?と思われる保護者にも寄り添う姿勢があると、モンスターペアレントたらしめないようにすることができます。
どのような家庭、どのような保護者であっても、学校は、家庭教育を尊重することが大切です。
以上『【効果絶大】モンスターペアレント6つの対応策』についてでした。
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まとめ
さて、今回は、『【効果絶大】モンスターペアレント6つの対応策』というお話をさせていただきました。
年度が変わり、学級の引継ぎを行った際に、『この保護者は要注意です!』そんな風に申し送られることがありますよね。
でも、実際には、全然そんなことはなかった、そんな経験が私にはたくさんありました。
何が言いたいのかというと、『大変な保護者』とは、教師の感覚によっても違うということ、いやもっと言えば、保護者側が正しい、んーつまり、教師側が至らなかった、そんなケースも実は多いということです。
それは言われて当然でしょ?
そんなことがあるのも事実です。
ですから、最後にお話をした”自助努力”これは大前提として必要なことです。
そうでないと、教師も一方的に保護者に非があると考える”モンスターティーチャー”になってしまいますよね。
私は、一生懸命な先生の応援団です。
一生懸命な先生が今回のいわゆる”モンスターペアレント”に苦しめられることがないように、先生方の頑張りを世の中に伝えていきたいと思います。
先生方は、どうか日本の子どもたちのために、目の前の子どもたちのために、真っ直ぐにエネルギーをお使いください。
私のできることはさせていただきます!!
のりそらからは以上です!!
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