みなさん、こんにちは。
のりそらです。

私は、『教育に選択肢を、人生に革命を』を経営理念に、

教育目標を『明日も行きたくなる学校』すなわちNEXTAGE SCHOOLとした次世代の学校の運営をしています。
ここでは、教育に関わるテーマを1つ挙げて、それについての考えを共有しつつ問題提起を行っています。
さて、今回は、シリーズ最終回です。
今回は、学校の将来を危惧して設けられたある制度について考えていきたいと思います。
本日の内容:【炎上】KY悪制度!? #教師のバトン

さて、その制度とは、本日の内容『【炎上】KY悪制度!? #教師のバトン』というお話をしていきたいと思います。
教員を救うべく突如現れ、瞬く間に炎上したこの制度#教師のバトンに切り込んでみたいと思います。
教職はブラックだ、改革が必要だ!そう叫ばれています。
改革と言っても何をどう改革するのか?
そう考えた時、業務を一つひとつ見ていき、必要なもの、そうでないものとに分けて考えて、不要なものについては、そのあり方をじっくり考えることが必要だと考えます。
そのようにして業務改善をして教師の負担を和らげる必要がある昨今、この空気を読めないかの如く、いわゆるKYな感じに悠長な制度を文科省が発表してしまいました。
教師の魅力を伝えるために発表されたこの制度が、まさか炎上、いや大炎上するなんて、文科省の担当者の方界隈では誰1人予想ができなかったのでしょう。
私は、そんな文科省の無理解をあらわにし、教員の気持ちを逆撫でしてしまっているこの制度をKYな悪制度だと考えています。
KYと言えば・・東京オリンピックがそうでしょう。
日本の今の状況(空気)を無視して、水面下で実施の方向に進んでいる東京オリンピック。
これまで、いや現在も国民に対して緊急事態宣言だの、時短営業だの、制限を設けているにもかかわらず、もっと大きなリスクとなりそうなオリンピックはやるんかい!?
と突っ込みどころ満載のオリンピック。
オリンピックと、オリンピック同様にKYによる混乱及び反発をもろともしない#教師のバトンとには共通点があります。
#教師のバトン、これについては当然私が教員になった20年前には存在していませんでした。
存在しなくても、私のように勝手に教員の魅力を感じ取ったり、想像したり、そういったことができていました。
教師という職業の大変さについては、もう周知の事実でいろいろなところで議論されています。
#教師のバトンについては、それでも頑張る先生方の感情を逆なでするものとしてお話しできる上に、個人的に問題があるものだと考えているので、取り上げさせていただきます。
まずは、#教師のバトンについて整理していきます。
#教師のバトンプロジェクトのはじまり

#教師のバトンプロジェクトは、2021年3月26日(金)に始まりました。
もっとも現代的な制度ということができます。
その最も現代的な制度の概要はこうです。
#教師のバトンプロジェクトの概要

文部科学省HPによると、#教師のバトンプロジェクトの概要は、こうです。
令和の日本型学校教育を実現していくため、時代の変化に応じた質の高い教師を確保するためには、より一層の働き方改革の推進や処遇の在り方の検討を進めることに加え、教職を目指す学生や社会人の方に、現職の教師が前向きに取り組んでいる姿を知ってもらうことが重要です。
引用:文部科学省HP(https://www.mext.go.jp/mext_01301.html)
ということで始まりました。

また、こうも続きます。
本プロジェクトは、学校での働き方改革による職場環境の改善やICTの効果的な活用、新しい教育実践など、学校現場で進行中の様々な改革事例やエピソードについて、現場の教師や保護者等がTwitter等のSNSで投稿いただくことにより、全国の学校現場の取組や、日々の教育活動における教師の思いを社会に広く知っていただくとともに、教職を目指す学生・社会人の方々の準備に役立てていただく取組です。
引用:文部科学省HP(https://www.mext.go.jp/mext_01301.html)
とこのように案内されています。

さらに、さらに続きがあります。
「#教師のバトン」のハッシュタグをつけた投稿をTwitterや特設フォームにて募集し、プロジェクト公式Twitter等のSNSで発信します。
引用:文部科学省HP(https://www.mext.go.jp/mext_01301.html)
あなたの学校や地域の教師の取組を遠く離れた教師に、ベテラン教師から若い教師に、現職の教師から教師を目指す学生や社会人に、学校の未来に向けてバトンをつなぐためのプロジェクトです。
と、あります。
”バトン”と名付けている所以は、この辺りにありそうですね。
という趣旨で始まった#教師のバトンプロジェクト、蓋を開けてみると、こんな内容の投稿が集まりました。
#教師のバトン実際の投稿①

『まだ中学校教員になって3週間も経ってないけど、正直この1年で辞めようかなって思ってる。理由は部活動。学級経営で頭がいっぱいで教材研究もろくに出来てないのに、放課後休日は部活動って意味わからん』
#教師のバトン実際の投稿②

『3年勤めて精神疾患になりました。土日休めない。毎日残業。毎月90時間近くの時間外労働。死にたいってずっと思ってた。労働環境の改善こそが、これからの先生たちに届けたい本当のバトンです。』
どちらも想像以上の辛さを訴える悲痛な叫びです。

プロジェクトが開始して、1か月にツイッターで「#教師のバトン」というハッシュタグを含む投稿を分析したところ、投稿の数はリツイートも含めると22万5000件以上(含めないものは4万1000件余り)あり、反響の大きさがうかがえました。
ところがその内容は、文科省が意図したものとは全く違う、むしろ真逆の教職の現実の厳しさを生々しい声で露呈してしまうという負の内容でした。
#教師のバトンのメリット

あえて、この#教師のバトンプロジェクトのメリットが何だったかを振り返ってみると、”文科省や世間に教職の厳しい現実を知ってもらうきっかけ”となったということではないでしょうか?

メリットは、以上です。
それ以外のメリットは残念ながら思い浮かびません。

しかし、2021年3月29日、プロジェクト開始3日後にnoteというブログサイトでこのような内容の発信が文科省からありました。
ここには、『ご意見・ご指摘ありがとうございます』と題して、
ご意見の中では、・長時間労働の改善・部活動の負担、顧問制度の廃止・給特法の改正・教職員定数の改善・免許更新制度の廃止等をはじめとして、様々なご指摘いただきました。
投稿を拝見し、教員の皆さんの置かれている厳しい状況を再認識するとともに、改革を加速化させていく必要性を強く実感しています。
文部科学省では、教員の皆さんの負担軽減につなげるべく、部活動改革や教員を支える外部人材の増員などの取組を行ってまいりました。また、教員が多忙な中で、経済的・物理的な負担感が生じている等の声があることを踏まえ、教員免許更新制の抜本的な見直しに向け、中教審の議論をスタートさせたところです。
先行して改革に取り組んでいる地域や学校では、少しずつ成果が報告されています。まだあまり知られていない改善の歩みや、今後の改革について、私たちからもよりわかりやすく発信したいと思います。
皆さんにご指摘いただいたとおり、改革の質・量ともに全く十分ではありません。今後、さらに加速化させていく必要があります。
引き続き、学校における働き方改革、負担軽減につながる取組など、主に学校現場における様々な改善に向けた取組を全国の学校現場や教職を目指す方々にシェアをしながら、いただいたご意見を分析し、本質的な改革につなげたいと考えております。
引用:https://mext-teachers-gov.note.jp/n/nb64fe9cb276d
といった内容でした。
改革が実行されるかはともかく、文科省もさすがに危機感を感じたというところでしょう。
#教師のバトンの負担

#教師のバトンプロジェクトをめぐっては、これまでの話題のような教師の負担は特にありません。
投稿を義務付けられているでもなければ、閲覧の義務もありません。
そのため、多くの教員にとっては特に実害がないとも考えられます。

しかし、将来的な負担があるように思います。
教職を志す人を増やし、質の良い教員を確保しようという思いで始まったプロジェクトにより、教職の大変さを世間に堂々と生々しい声で露呈してしまいました。
世間の教職に対するイメージは、”大変そう”これに尽きるようになってしまったのではないでしょうか?
教員の魅力をきちんと発信した人もいましたが、注目されたのは、大変さ。
大変さがあらわになってそれでも教職に就きたい、そう思う人は余程決意の固いある種質の高い教員になりうる人材かもしれません。
しかし、そのような人が多くいるかと言ったら、そうではないと思います。
事実、やる気をもって職務に臨んだ末に、どんなことになってしまっているか?
その結末が残酷かつ衝撃すぎるのです。
よって、教職人気減になれば、現職の教員たちへの負担は増し、さらに厳しい状況をうむことになるのではないかと危惧します。
問題提起:#教師のバトンは炎上KYな悪制度だ!!

ここまでを踏まえて、あらためて言いたいことは、”#教師のバトンは炎上KYな悪制度だ!!”ということです!!
この文科省発安易なプロジェクトに対する不満がめちゃくちゃあります。
まず、
#教師のバトンの不満①わかってない

1番の不満は、”わかってない”という点です。
#教師のバトンプロジェクト以前からあれだけ教師を取り巻く環境の悪さ、教職のブラックさが話題になっていたのにもかかわらず、その大変さを文科省はわかっていなかった、と言わざるを得ません。
そうでなければ、KYな部分によって、現職教員の気持ちを逆なでするようなプロジェクトが実行されることはなかったはずです。
これにより少なくともそんな過酷な労働環境は次第に改善されていくだろうと信じ頑張っていた教員を絶望の淵に立たせてしまったように思います。
教師という職業は、子どもたちとの信頼関係が何よりも大切です。
何も自分のことをわかってくれない人のことを子どもたちが信用することはありません。
文科省と教員の関係も同じです。
立場は違えど、子どもたちの教育にベストを尽くす仕事という点では、同じはずです。
ところがわかってないとなれば信頼関係は築かれません。
文科省の指示が通りづらくなってしまいます。
よって不満です!!
#教師のバトンの不満②SNSを利用

2つ目の不満は、”SNSを利用”という不満です。
学校現場では、ご時世がら子どもたちのSNSの利用について問題意識をもっています。
正しい使い方で使われないことがあるからです。
特にTwitterは、匿名性が高いものなので、刺激的な表現が使われやすくなってしまいます。
そんなTwitterを主な手段として利用を促したことにより、案の定刺激的な内容が多く集まってしまいました。
これがメールだったら、文科省の担当者の方だけが目にすることになりますが、Twitterの場合は、瞬時に不特定多数の目に投稿内容があらわになってしまいます。
そのことによって、世間のイメージを損なってしまった部分もあるように思います。
よって不満です!!
#教師のバトンの不満③言ったのに変わらない

3つ目の不満は、”言ったのに変わらない”という点です。
教師の中には、本当に悲痛な思いでTwitterに思いを打ち明けた人も少なくないと思います。
そんな人たちは、救いの手を求めているはずです。
”死にたい”などというメッセージがあるにもかかわらず、その方には残念ながら直接的な手を差し伸べられることはありません。
教師の多くは、この#教師のバトンプロジェクトをある種実態を伝えるチャンスととらえた人も少なくなかったようです。
だから、趣旨とは違う声をあえて挙げてみたのではないでしょうか?
わざわざツイートするくらいですから、変化を、改革を望んでいることでしょう。
しかし、即効性をもって改革されることは難しいでしょう。
すると、”言ったのに、変わらない”という失望感が心に芽生えます。
この失望感と言うものは、心に大きな負担としてのしかかります。
メンタルをやられてしまいます。
よって、不満です!!
結論:#教師のバトンは不要!!

結論です。
当然、#教師のバトンは、不要です。
逆にこれがあることで実態が明るみになったという効果があったという見方もできます。
しかし、それは、狙ってやるべきです。
偶然の産物として生まれたものを肯定的にみるのは違うと思います。
きちんと実態をとらえなければ、いい授業はできませんよね?
きちんと実態をとらえていなければ、効果的な手など打てません。
力不足を露呈してしまいました。
形式的にではなく、もっと、実際に触れながらきちんとした実態把握をして、建設的に、改善の方向を見出し、動き出さねば、本当に教育界は危険です。
危ない状況にあるものを現在は見事に見て見ぬふりをして逃れていますが、このままでは、どこかで爆発します。
教育界を見直すきっかけとしなければ、お先真っ暗です。
ひいては良い人材など集まりません。
#教師のバトンプロジェクトは、目的を達成することができません。
よって、不要です!!
まとめ

さて、今回は、『【炎上】KY悪制度!? #教師のバトン』というお話をさせていただきました。
一番引っかかるのは、実態が把握されていないことをあらわにた点です。
本気で教師の人気を高めたいならば、教師の負担を減らす業務改善が必至で、もっと日常にスポットを当てて、1つ1つこれまでの常識を覆さなければなりません。
教師が子どもたちと本気でじっくり向き合えるような環境を整えなければなりません。
私は、改革をしてもらいたいと願う部分が多過ぎて、自分が身の処し方を考えなければならないと思い、学校をつくるという道を選びました。
文句を言っているだけでは、ガス抜きもされないし、ストレスが溜まる一方だと感じました。
進路選択も含めて、やってみてダメならまた別の方法を考えれば良い、今はNEXTAGE SCHOOLという永遠に進化し続ける学校の可能性を強く信じています。
NEXTAGE SCHOOLは、子どもたちのことを本気で考える学校です。
子どもたちのためになることしかやらない学校です。
外から教育を変えていきます!!
改革が必要です!!
以上です!!
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