オンラインスクール

”不登校対応” 日本の課題

教育問題

みなさん、こんにちは。

群馬県桐生市でNEXTAGE SCHOOLという学び場を運営しているのりそらです。

今回は、いわゆる”不登校”に関するお話をさせていただこうと思います。

当校の一つの機能に”不登校の児童生徒への学習指導”があります。

そのための選択肢として、

①デイスクール(13:30〜15:30)‥‥オフラインの教室での学び

②メタバース(13:30〜21:00)‥‥オンライン(仮想空間)での学び

この2つを用意しています。

開校してもうすぐ2年半となるこのタイミングで、現場での経験をもとに、あらためて日本の不登校に関する課題をまとめてみようと思います。

なぜ、不登校は増え続けるのか?

誰かの何かのお役に立てると幸いです。

”不登校対応” 日本の課題

日本の不登校に対する取り組みについては、いくつかの課題や遅れが指摘されています。

以下に、主な要因として考えられる点を挙げてみますが、これらは状況や個別の事例によって異なることを考慮してお考えいただければと思います。

  1. 対応の遅れ: 不登校の問題に対する理解が進んでいる一方で、対応が遅れているとされることがあります。一部の学校や地域では不登校に対するサポートが不十分で、早期の発見や適切なケアが行き届いていないことがあります。
  2. カウンセリング体制の不足: 心理的なサポートやカウンセリングが不足しているとされ、これが不登校生徒への支援の課題となっています。適切なカウンセリングが提供されることで、生徒の心理的な負担を軽減し、再び学校に通う意欲が高まる可能性があります。
  3. 教育制度の硬直性: 日本の教育制度は一般的に厳格であり、生徒が個々のペースで学ぶことが難しい場合があります。柔軟で多様な教育への対応が求められています。
  4. 社会の理解不足: 不登校になる生徒やその家族に対する社会全体の理解が不足していると指摘されています。これが差別や偏見を生むことで、不登校生徒が更なる孤立感を抱える可能性があります。
  5. 学習支援の不足: 不登校生徒に対する学習支援が不足していることがあり、これが学校への復帰を難しくする一因となっています。個別の学習プランやオルタナティブな教育手段が必要となります。

これらの問題に対処するために、日本では近年、不登校対策の充実や教育改革が進められていますが、その実効性は個別の事例に依存します。

包括的で個別対応可能な支援体制の整備や、社会全体での理解促進が今後の課題とされています。

先に挙げた5つについてもう少し詳しく考えていきます。

1. 対応の遅れ

およそ30万人という数字があるにもかかわらず、学校内の対応についてはあまりアップデートされていない印象です。

学校を休みがちになって、”いつの間にか”不登校になってしまう、そんな風に捉えている印象です。

しかし、学校での様子について個に目を向けてみると、その個は日々それぞれにさまざまな表情を見せています。

不登校には、ほとんどの子にとって何かしらの原因があります。

その原因の初期は、おおかた学校での何かにあります。

もし、子どもたちに関わる先生方がもっとマメに声をかけることができたり、小さな変化に気付いてアクションしたりすることができたら、不登校を未然に防ぐことができる可能性が高まります。

では、なぜそれが難しいのか?

答えは簡単です。

先生方が忙しすぎるからです。

30人なら30人の児童生徒の1人ひとりに目を向ける時間、余裕がないのです。

雑務と言われる事務仕事が多いことは当然なんとかしなければですが、もっと抜本的に改革をしなければと個人的には考えます。

では一体?

ズバリ”授業”です。

”授業”は、教師にとって本分とも言えます。

その”授業”を変えなければと考えます。

ここでは今日のテーマを進めることにし、これについて詳しくは、別の機会にお話しさせていただければと思います。

2. カウンセリング体制の不足

心理的なサポートが不足しているという点です。

学校には、スクールカウンセラーさんがいらっしゃいます。

元教員として遠慮なく正直な話をさせていただくと、現状のようなスクールカウンセラーさんの体制は、有効とは言えないのではないかと考えます。

現状がどうなっているかというと、非常勤として週に1回とか2回とか学校に勤務し、そのタイミングで希望者(子どもや保護者)がカウンセリングを受けるというのが一般的ではないでしょうか。

この仕組みに欠けているのは、

①いつでも気軽に

という点と

②具体的なアドバイスが難しいのでは

という点に課題を感じます。

専門の資格を持たれている方がスクールカウンセラーをしてくださっているので、その能力に疑問を呈しているのではなく、あくまでも仕組みです。

子どもの問題はいつ発生するかわからないため、いつでも相談を受けられるようにしないと先の対応の遅れという問題に繋がってしまいます。

また、スクールカウンセラーさんが学校の事情をよくわかっていないため、教師にアドバイスをするというよりは、どこか遠慮をしてしまっているため、本質的な話が難しいように考えます。

スクールカウンセラーさんと子どもについて話をする時間さえ、できれば他の仕事の時間に回したいというくらい次から次へとやらなければいけないことでいっぱいです。

できれば、常設の、その学校に根付いたスクールカウンセラーさんの存在が必要であると考えます。

それには、ある程度の時間を要しますが、よりよく機能させるためには、必要な時間であると考えます。

3. 教育制度の硬直性

これまではいわゆる”不登校”をパーソナルな問題と捉えるのが一般的でした。

ですが、ここまで人数が多い状態を鑑みるともはやシステムエラーと言わざるを得ない状況です。

学校が旧態依然としており、現代版の学校にアップデートされていない。

それゆえ、多くの不適応が起こってしまている。こう考えるのが自然です。

社会の産業構造が大きく変化し、子どもたちを取り巻く環境も昔と比べ大きく変化している訳なので、教育が変わらないのはあまりに不自然なことです。

ちょこちょこ変わっている場合ではありません。

大きな変化=大改革が必要ではないかと考えます。

4. 社会の理解不足

これも大きな課題ですね。

多くの人間が自分の経験則でしか物事を考えることができず、”学校に行くのが当たり前”だったものなので、今も”学校に行くのが当たり前”、はい以上。こんな感じの方も少なくないように思います。

社会が変化しているのだから、学校も変化しなければ、と考える人が少なすぎるように思います。

不登校に対する無理解は、年齢が上がれば上がるほど多くなっていると思います。

もっと大人が勉強していく必要があると思います。

時代はダイバーシティー(多様性)を求めているはずです。

子どもにもそれがあって良いのではないかと思います。

5. 学習支援の不足

これについてはいろいろな意見があると思います。

インターネットがこれだけ普及した現代において、学ぶ手段はさまざまにあります。

そのため、まさに支援の部分が不足しているように思います。

学校では、先生が学習する内容も、出来具合も、質問に対する応答も担っています。

一方、学校に行っていないとこれらが家庭任せになってしまう。

子どもはまだ子どもですから、通信制に通う生徒さんのように、自己管理が上手にできるわけではありません。

それゆえ、この部分だけでも学校(担任の先生ないしは教育相談担当の先生など)にしてもらえると助かるのではないかと思うのです。

単に教室をネットに繋いで授業を見ることができるよりも効率的で実効性が高いように思います。

まとめ

さて、今回は、『”不登校対応” 日本の課題』というテーマでお話しさせていただきました。

いかがだったでしょうか?

私は、これまでの常識にとらわれずに、課題の解決法を考えています。

これまでとは違う状況が訪れているのですから、自然だと思うのですが、学校は、学校関係者は前例の有無に異常にこだわります。

だから、こうなってしまっていると言っても過言ではありません。

すごくお金をかければ良いわけではなく、仕組みの根本から変える覚悟で教育問題に取り掛かっていって欲しいと強く願います。

期待を込めて締めくくりたいと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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