みなさん、こんにちは。
のりそらです。
私は、『教育に選択肢を、人生に革命を』を経営理念に、
教育目標を『明日も行きたくなる学校』すなわちNEXTAGE SCHOOLとした次世代の学校の運営をしています。
ここでは、教育に関わるテーマを1つ挙げて、それについての考えを共有しつつ問題提起を行っています。
さて、今回は、義務教育の学校種について考えていきたいと思います。
本日の内容:【教えてのりそら先生】教師が義務教育全校種の特徴をポイント解説
今回は、『【教えてのりそら先生】教師が義務教育全校種の特徴をポイント解説』というテーマでお話をしていきたいと思います。
同様の内容を動画でもご覧いただけます↓↓
学校の先生と一口に言っても、さまざまです。
小学校の先生と中学校の先生では、同じ義務教育でありながらも働き方、ペース、リズムは全然違います。
特別支援学校となればなおさらで、先ほどの2校種の違い以上の違いがあります。
先生になりたい。でも、どんな学校種が良いか迷っているあなたに、小学校、中学校、特別支援学校、海外日本人学校と経験した私から、それぞれの学校種の特徴についてお話しさせていただきます。
【教えてのりそら先生】小学校
まずは、『小学校』についてお話しさせていただきます。
特徴の一つ目は、
『学級を1人でずっと』
『学級を1人でずっと』です。
ほとんどの先生が学級担任を任されます。
その担任の先生が、その学級の授業はもちろん、生活上のあれこれ、すべてに関わります。
よって、任された学級の生徒との時間がかなり濃密になります。
濃密になる分、子どもたち一人ひとりの特徴や様子を深く掴むことができます。
1年の終わりの頃には、ツーカーな関係になることもあるくらいです。
関わった時間の分だけ可愛さが増すというのもあります。
一方、その分だけ責任がともないます。
学級で何か問題が起こった場合、それの問題に介入していき、解決に導く力が求められます。
同じ学年の先生というのは、1つの共同体になっているので、いろいろ相談をしたり、協力をしたりすることはできます。
それでも、自分の学級で起こった問題は、担任が責任を負う部分が非常に大きいです。
学級のメンバーは(転出などがなければ)1年間ずっと変わらないので、相性が悪い児童がいたとしても、そこは1年間付き合わなければならないという難しさがあります。
30数名のリーダーになってみんなを良い方向へ統率していく力量が必要となります。
特徴の1つ目は、『学級を1人でずっと』でした。続いて、
『複数教科の教材研究』
2つ目は、『複数教科の教材研究』をしなければならないというお話です。
先ほどお話しした通り、授業も、一部音楽などの教科は担任以外の専門の先生が教えてくれますが、それ以外は担任がすることになるので、学力のつき具合は、実は担任の力量によって差が出ます。
授業は毎回違う(新しい)内容の授業をしなければならないので、教材研究は大変です。
毎日毎日必要になります。
もし、先ほどの音楽の時間(他の先生が授業してくれている時間)のような時間がなければ、1日6時間(6回分)の授業の準備をしなければなりません。
こう考えると小学校の先生は本当にマルチな力を発揮しなければなりません。
当然、自分の専門外の授業をしているわけです。というか、たいてい専門は1教科なので、ほとんどが専門外の教科の授業をしているわけです。
教材研究という授業の準備、実際の授業、これには大きな労力を費やすことになります。
特徴の2つ目は、『複数教科の教材研究』をしなければならない、でした。続いて、3つ目です。
『学校行事の準備』
3つ目は、『学校行事の準備』についてです。
他校種でも学校行事の準備はありますが、経験した中で一番労力を要するのは、小学校です。
中でも、運動会は大きな労力を要します。
運動会の中でも特に、表現(ダンス)の準備は大変です。どんな曲で、どんな踊りを入れて構成するのか?さらに大変なのが、隊形移動を考えること。一人ひとりの動きを俯瞰でとらえて、考えなければなりません。これは、本当に難しいです。
1回作ったらおしまい、の世界ではなく、毎年毎年運動会はやってきて、その度に考える必要があり、アイデアを枯渇させてはならないので大変です。
リーダー的な担当を任された先生は、夏休みの仕事の多くの部分をこの運動会のダンスの構想に費やします。運動会以外の行事も、他校種に比べて凝ったものが多いように思います。
その分、計画や準備には多くの時間と労力を要します。
特徴の3つ目は、『学校行事の準備』に労力を要する、でした。続いて、4つ目です。
『テストの採点』
4つ目は、『テストの採点』についてです。
中学校でもテストの採点はありますが、小学校は単元ごとにテストをするので、月に5枚程度テストをします。その採点をすることは必須です。
慣れてくれば、児童がテストをしている最中に採点を終えることができるようにもなりますが、慣れるまでは時間がかかります。
テストの採点のボリュームは、中学校ほど高くはありませんが、回数が多いということは、小学校の特徴と言えると思います。
4つ目は、『テストの採点』についてでした。続いて、5点目の特徴にいってみます。5点目の特徴は、
『おばちゃん』の存在
『おばちゃん』の存在についてです。
小学校の特徴と言えば、”おばちゃん先生”がいることです。
誤解を恐れずに言うと、今からお話をするようなタイプの人を”おばちゃん先生”と呼び、ひとくくりに一定の年齢を指して言っているのではないことをご承知おきください。
さて、”おばちゃん先生”とは、新しいことをするのに抵抗感を示し、これまでの自身の経験に頼りまくり、若い先生に仕事を振り、職員室でデカイ顔をしている先生のことです。
一番困るのは、新しいことができないこと。
やる前から面倒がって反対するのです。
その意見を無視することはできないので、企画が上がったとしても、頓挫してしまうことも多々あります。
管理職よりも年齢が高かったり、キャリアが長かったりする先生もいるので、そのような場合は管理職にもたてつき、責任のない立場を良いことに言いたい放題文句を言っている人もいます。
学校が一枚岩になることの邪魔をするような先生がいらっしゃるということは、同業者にはお分かりいただけるのではないか?
と思います。
以上ここまでが小学校の特徴5つでした。
続いて、
【教えてのりそら先生】『中学校』
『中学校』についてお話しさせていただきます。
中学校の特徴の一つ目は、
『部活』
何はさておき『部活』です。
ほとんどの先生が部活を任されます。
と言っても、部活には顧問と副顧問というのがありまして、副顧問というのは多くの場合名ばかりであったり、大会の時にだけ顔を出したり、顧問が不在の場合に練習を見守ったりといった程度で、普段は部活に出ない先生もいます。
他方、顧問は、毎日放課後、学校によっては朝練も、そして土日のいずれかを部活に費やします。
よく言われているように、完全にボランティアに近いもので、その労働の個に対してはほぼ無給でやっています。
自分のやってきた種目、専門の種目の顧問をするのは、場合によっては大きなやりがいにつながります。
一方、何より大変なのが専門外、自分が経験してきてない種目の顧問をすることです。
指導できませんよね?
一から勉強したとしても、目の前の生徒に指導することは難しいです。
自分ができないのに、知識だけあっても生徒の耳には届かないのです。
よって、専門外の場合は、本当に辛い時間を長く過ごさなければなりません。
この部活というのは、自分の意思が反映される場合もありますが、反映されない場合があるので、専門があっても、他の部活を任されることもあるのが本当に大変なことです。
特徴の1つ目は、『部活』でした。
続いて、
『専門の教科指導』
2つ目は、『専門の教科指導』です。
中学校は、専門の教科の授業のみを行う場合がほとんどです。
一部、免許外の教科指導を任されることもありますが、まれなケースです。
自分の専門の教科についてなので、知識に自信がある先生が多いです。
よって、授業は進めやすいと思います。そして、同じ学年を複数クラス担当するので、1回の授業を3クラスでやることになるため、授業の準備は小学校ほど大変ではありません。
自分の授業がない空き時間も1日に1時間以上はあり、日中の忙しさは小学校に比べやや少ないと思います。
もちろん、生徒指導など特別なことがない環境下においては、ですが。
特徴の2つ目は、『専門の教科指導』についてでした。続いて、
『生徒指導』
3つ目は、『生徒指導』です。
中学校に通う年齢の生徒は、思春期だったり、反抗期だったり、とにかく難しいお年頃にあります。
よって、さまざまなトラブルが起きやすく、それら生徒の生活指導をすることを生徒指導と言うのですが、これが小学校に比べて多いです。
中には警察沙汰になったり、親を読んで指導したりする必要のある難しい問題などもあり、その対応には骨が折れます。
生徒は、迷惑をかけた分、先生に感謝の気持ちを抱くことも少なくありませんが、大抵は卒業する頃までその気持ちは伝わりません。
根気強く生徒を正しい方向へ導いていく労力が必要なのが中学校の特徴と言えるでしょう。
特徴の3つ目は、『生徒指導』についてでした。続いて、4つ目は、
『教員の絆』
『教員の絆』です。
中学校の教員の世界は、完全に男社会です。
男性の比率の方が多いです。
そして、部活があるせいかどこか体育会系な雰囲気があります。
それだけに、教員同士がまとまりやすくなっているような気がします。
私が男性なので、そのように感じる面もあるかもしれません。
3つ目にあげた生徒指導。
困難にみんなで立ち向かった経験も絆を強くする要因として大きいです。
協力をしなければうまく回らないのが中学校。
よって、先生一人ひとりが独立している感がある小学校に比べ、絆の深さを感じます。
続いて、5点目の特徴にいってみます。5点目の特徴は、
『苦労の数だけ』
『苦労の数だけ』です。
多感な年頃の生徒を預かる中学校。
日々苦労の連続です。
たくさん心配をかけられます。
しかし、1年の中で何度か、本当に何度か、心からうれしい出来事が起こります。
生徒たちが本当に一生懸命頑張る姿を見せてくれる時があるのです。
例えば、卒業式、部活の最後の大会、合唱コンクールなどなど。
苦労をかけられた分だけ、彼らの頑張りが何倍にもなって心を揺さぶってくるのです。
この感激は、他ではなかなか味わえないほどの良さがあります。
これこそが中学校教員の醍醐味だと思います。
以上、ここまでが中学校の先生の内容でした。
続いて、特別支援学校の話に移ります。
【教えてのりそら先生】特別支援学校
特別支援学校の特徴、まず1つ目は、
『少人数』
『少人数』です。
特別支援学校は、知的障害、肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、病弱などの困難を抱えた児童生徒が通う学校です。
中でも、視覚障害は盲学校、聴覚障害は聾学校、病弱者は病弱特別支援学校と、その指導の在り方の特殊性から学校区分が分けられているものがあります。
それ以外の、知的障害、肢体不自由の児童生徒は、市町村などにある特別支援学校に通うことが一般的です。
私は、市立の特別支援学校(当時はまだ養護学校と言っていました)に3年間勤務しました。
少し話が外れてしまいましたが、その特別支援学校を指してお話しさせていただきますね。
少人数ということ、これは学級の人数が少人数という意味です。
私が最初に担任させてもらった学級は、生徒が3人のクラスでした。
一人ひとりに十分に目が届く、手をかけられる人数になっています。
特徴の1つ目は、『少人数』でした。
続いて、2つ目は、
『担任数』
『担任数』です。
先ほど、3人の学級を担任したとお話ししましたが、それには続きがあって、『もう1人の担任の先生と』ということが加わります。
つまり、生徒3人に対して、先生2人というわけです。
実に手厚い感じがしますよね。
それだけ難しさがあるというのも正直なところです。
本来であれば、障害の程度にもよりますが、1対1のマンツーマンで指導したい生徒もいます。
私も赴任したての頃には、この人数配分に驚きましたが、しっかりと授業や諸活動を安全に行っていくためには、適正な人数だと感じました。
『担任同士』
特徴の3つ目として、『担任同士』というお話をさせてもらいます。
担任が2人いる、これは通常であればこんなに頼もしいことはないのですが、担任が2人いるということは、授業、その他もろもろ、お互いの考えをすり合わせる必要が出てきます。
担任もそれぞれ1人の人間で、微妙に、いや微妙にならいいですが、結構考え方に違いがあることが浮き彫りになってきます。
そうなってくると、お互いを信頼しきれなくなってしまい、仲が悪くなってしまうなんてことが結構あります。
これは、とってもお恥ずかしい話ですが、教員としての信念などにも関わる部分があって、なかなか譲れないものだったりします。
そんな事情を抱えている学級でも、児童生徒のためには、一生懸命努力をしています。
3つ目の特徴は、『担任同士』というお話でした。
続いて、4つ目は、
『授業の概念』
『授業の概念』です。
小中学校の授業とは、そのほとんどが1人の教員による一斉指導です。
みんなが同じことをする、これが当たり前のことです。
一方、特別支援学校は、授業での学習内容が一人ひとり違います。
3人いたら3人が同じ国語でも違う内容の勉強をします。
小中学校のように、教科書とノートを使って、というよりは、教員が用意した教材(多くは自作教材)によって学習します。
国語を例に考えてみると、物語を読んで勉強するというよりは、語彙を増やすために単語を勉強したり、上手に話せるように発語をしたりといった内容になります。
よって、授業の、教科の概念とは違う、というよりはもっとも概念的な(深く深く掘り下げた)勉強をすることになります。
理解をし、定着させるまでに時間を要することが多いので、本当にスモールステップの学習を積み重ねるイメージです。
根気強さが必要です。
特別支援学校の特徴、最後の5つ目は、
『教育の原点』
『教育の原点』というお話です。
よく特別支援教育の研修会に参加した時などに、耳にした言葉です。
『特別支援教育は、教育の原点である』と。
人間というものに対してすごく本質的なんです。
できる、わかるということはどういうことか?できる、わかるようになることがこんなに嬉しいことで、そのことによって行きやすくなったり。
スモールステップで一歩一歩進んでいったり。
個に応じた学習を進めたり。
ある部分を見ていくと、常に教育の先を行っているように感じる面も多々あります。
障害のある子にもわかりやすいことは、どの子にとってもわかりやすい、ユニバーサルデザインなどの普及は関連があって先進的ですよね。
苦楽を共にしながら、その子自身を真剣に見つめ、導いていく、そして同僚としっかり協力ができるコミュニケーション力、そういった力が特別支援学校では求められると思います。
長くなっていますが、最後に
【教えてのりそら先生】海外の日本人学校
海外の日本人学校のお話をさせていただきます。
『希望者制』
『希望者制』です。
よって、誰もが経験することではありません。
5月か6月ごろに、各学校で校長先生から希望者を募る話があって、その後希望者の中から市で選抜されて、県で面接試験があって、文科省で面接試験があって、それらをパスした人のみが行けます。
その特徴として2つ目は、
『国は選べない』
『国は選べない』です。
もう言葉の通りです。
どこの国の日本人学校に赴任するかは、受験者側では一切選べません。
よって、どこの国に派遣されるかは、わからないということです。
日本人の駐在員の家庭がある主な場所には、基本的には日本人学校があると言われています。
その数だけ選択肢がたくさんあるわけですが、どこに行くかはわかりません。続いて、3つ目、
『家族も一緒』
『家族も一緒』です。
厳密には、制度が変わって単身でも行けるようになったのですが、多くの場合、家族も一緒に海外で生活することになります。
お子さんがいる場合は、日本ではあまり例がない、同じ学校に通うということになります。
私も娘が2人自分が勤務する同じ学校に通っていました。
とても貴重な経験をさせていただきました。
続いて、4つ目、
『勉強熱心』
『勉強熱心』です。
誰が?
親が、です。
もちろん、子どもも勉強に対して前向きな子が多いです。
しかし、親の熱心さは、日本の公立の学校とは比較にならないかもしれません。
何せ、お父さんが外国への駐在員ですから。
駐在を外国に派遣できる企業は、主に大企業です。
その大企業から派遣される駐在員は優秀な方が多いです。
そのご子息が日本人学校に通ってきます。
当然、求めるものが高くなりますよね。
よって、勉強熱心な家庭がほとんどです。
そういった家庭を満足させる教育力が必要になります。
続いて、5つ目です。
『日本中から先生が集まる』
『日本中から先生が集まります』。
派遣される同僚は、日本中から集まります。
同じように試験にパスしたやる気満々の先生たちが集まります。
よって、行動力、エネルギー量が違います。
海外での生活を希望するくらいですから、好奇心が旺盛で、エネルギッシュな人が多いですね。
ところ変われば教育の在り方も少しずつ違いがあるもので、そういった違いをすり合わせながら、切磋琢磨したり、一致団結したりして異国の地で日本と同等の学習を進めます。
日本人学校とは、そういった場でした。
まとめ
さて、今回は、『【教えてのりそら先生】教師が義務教育全校種の特徴をポイント解説』というテーマでお話させていただきました。
一口に学校の先生と言っても、学校種によってさまざまです。
そして、全て経験した上で、同じようで、実は結構違うところがたくさんあるという感想をもっています。
これ以外にも高校の先生といった選択肢もありますよね。
学校種によってさまざまな違いがあるだけに、自分の適正にあった学校種で教鞭をとれることがパフォーマンスの向上につながると思います。
あくまで自分の経験則でお話をさせていただきましたが、誰かの何かの役に立っているとうれしいです。
もしこの記事がお役に立てたら下の2つのバナーを1日1回ポチッとクリックお願いいたします!!
それを活力に頑張ります↓↓
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
メルマガもやってます。
リンクを貼っておきます↓↓
そして、これ、便利です。疲れたらドラマでも観て一息つきましょう↓↓
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
頑張る先生のためのオンラインスクール実施中です↓↓
コメント