みなさん、こんにちは。
のりそらです。
私は、『教育に選択肢を、人生に革命を』を経営理念に、
教育目標を『明日も行きたくなる学校』すなわちNEXTAGE SCHOOLとした次世代の学校の運営をしています。
ここでは、教育に関わるテーマを1つ挙げて、それについての考えを共有しつつ問題提起を行っています。
今日も、世界の教育に目を向けてみたいと思います。
日本国内にしか目を向けていないと、その範囲で物事を考えるようになる、日本の常識に支配されるような気がしたためです。
そこで、少々世界の国の教育の様子にフォーカスしたいと思いました。
さて、
『【発表!!】教育制度充実国ランキング』
と称して、ある指標で教育制度の充実度、幸福度を見ていき、そのランキングトップ10 を発表しました。
参考にしたのは、米CEO World誌の「世界最高の教育制度ランキング」とユニセフの「Report Card 16」です。
まだそちらをご覧になっていない方は、先にそちらをご覧いただけると良いかと思います↓↓
今回は、上の記事のうち、教育制度で堂々の第1位にランクインした”イギリス”の教育の特徴についてお話しさせていただきたいと思います。
イギリスって有名な大学がありますよね?
でも、それ以前の教育については、やはり意外と知らないのではないでしょうか?
私は知らないことばかりでした。
そんなイギリスの教育について、です。
では、早速いってみましょう!!
イギリスの教育の歴史
現在のイギリスの教育制度は、1988年以降のサッチャー政権の教育改革によって確立されました。
1988年に成立した教育法によって、
- 全国共通カリキュラムの実施
- 全国一斉学力テストの実施
- オプトアウト制度の導入
以上の3つの取り組みが行われました。
①②によって、教育内容の統一化が図られました。
以前の試験は大学進学希望者と就職希望者で異なる2種類の試験が行われていました。
これを廃止し、現在のGCSE(中等教育修了一般資格試験)を導入しました。
③のオプトアウト制度の導入とは、地方教育当局から各学校理事会へ教育に関する権限を委譲したことです。
それまで地方教育当局は、地域における教育の提供業務を持っていました。
オプトアウト制度によって、学校理事会に、財政運用権限や教員の任免権等が与えられました。
これらの改革によって、自力で教育の質と学力を向上させる学校が現れました。
一方で、社会的・経済的に恵まれない地域などでは取り残される学校も存在しました。
1997年にブレア政権が教育改革を政策課題として取り上げました。
二分化した学校の差を解消する施策に取り組み、自力で教育の質向上が出来ない学校に対し、地方自治体がセーフティネットとして機能する仕組みを作っています。
イギリスの教育の特徴
義務教育は5~16歳
イギリスの教育課程は6-5-2-3(4)制です。
義務教育期間は、イングランド以外の地域は5~16歳です。
イギリスの義務教育は日本の場合と異なり、学校機関に就学させる義務はありません。
そのため、ホームスクーリングで勉強している学生も一定数いるようです。
イギリスの学校は、公立学校は学費無償で、私立学校は年間平均約13,000ポンド(約187万円)がかかります。
全国学力試験「GCSE」による進路決定
イギリスの義務教育課程では、原則、全国共通のナショナル・カリキュラムに基づいて教育が提供されます。
公立学校では、以下のように義務教育を4段階で分けています。
- Key Stage 1(5~7歳 Year1~2)
- Key Stage 2(8~11歳 Year3~6)
- Key Stage 3(12~14歳 Year7~9)
- Key Stage 4(15~16歳 Year10~11)
必修科目は、数学、英語、理科、歴史、地理、技術、情報技術、音楽、芸術、体育、現代外国語、市民教育の12科目です。
市民教育は、人種・多様性・平等などについて学ぶ日本の社会科における公民に近い科目です。
11歳と14歳でKey Stageテストを全員が受けます。
16歳では、全国統一学力試験「GCSE(General Certificate of Secondary Education」を受験します。
GCSEの成績は、進学・就職の際に合否の判断材料のひとつです。
この課程を終了後、イングランドでは、18歳になるまで以下の3つのいずれかを行わなければならないと定められています。
- 正規の就学期間を継続する(専門学校など)
- 教育を受けながら見習いとして働く
- 定時制学校に通ったり職業訓練をしながら、週に20時間働くかボランティアをする
義務教育終了後は、就職・職業資格取得・高等教育進学の3つの進路に分かれると解釈できます。
職業資格を取得するには、主に継続教育カレッジで教育訓練を受けて取得します。
教育の成果
最後に、数値で測れる教育の成果についてまとめました。
教育は数字で測れる部分が全てではないことは、ご理解いただけますよね。
よって、あくまで指標です。
今回は、「OECD生徒の学習到達度調査(PISA)」、「THE(TIMES Higher Education)」、米CEO World誌の「世界最高の教育制度ランキング」をその指標としました。
OECD生徒の学習到達度調査(PISA)
国立教育政策研究所のまとめた「OECD生徒の学習到達度調査(PISA)」によると、イギリスの調査結果は以下の通りです。
年 | 読解力 | 数学的リテラシー | 科学的リテラシー |
2000年 | 7位 | – | – |
2003年 | – | – | – |
2006年 | 17位 | 24位 | 14位 |
2009年 | 25位 | 28位 | 16位 |
2012年 | 23位 | 26位 | 21位 |
2015年 | 22位 | 27位 | 15位 |
2018年 | 14位 | 18位 | 14位 |
イギリスは、最初の2000年調査における読解力にて7位を獲得しました。
その後順位は低下していき、各分野で20~30位以内で推移しています。
直近の2018年の調査では、読解力14位、数学的リテラシー18位、科学的リテラシー14位です。
「THE(TIMES Higher Education)」
高等教育専門誌「THE(TIMES Higher Education)」によると、2020年の世界大学ランキングの10位までの結果は以下の通りでした。
- 1位:オックスフォード大学(イギリス)
- 2位:カリフォルニア工科大学(アメリカ)
- 3位:ケンブリッジ大学(イギリス)
- 4位:スタンフォード大学(アメリカ)
- 5位:マサチューセッツ工科大学(アメリカ)
- 6位:プリンストン大学(アメリカ)
- 7位:ハーバード大学(アメリカ)
- 8位:イエール大学(アメリカ)
- 9位:シカゴ大学(アメリカ)
- 10位:インペリアル・カレッジ・ロンドン(イギリス)
トップ10にイギリスの3大学がランクインしています。
中でも目を見張るのは、オックスフォード大学です。
世界大学ランキングは、
- 教育
- 研究
- 被引用論文(研究影響力)
- 国際性
- 産業界からの収入
の5分野13指標でスコアを算出し順位付けしています。
トップ10の大学は2019年から順位は変動したものの、構成する大学は変化していません。
米CEO World誌の「世界最高の教育制度ランキング」
繰り返しになりますが、こちらは、堂々の第1位にランクインです!!
まとめ
最後にイギリスの教育についてまとめます。
- イギリスの教育課程は6-5-2-3(4)制
- 現在のイギリスの教育制度はサッチャー政権が構築
- PISAでは毎回20位前後で推移している
- 世界大学ランキングではオックスフォード大学を筆頭に大健闘
- 米CEO World誌の「世界最高の教育制度ランキング」第1位
日本では2004年ごろ「ニート」という言葉がよく聞かれ、イギリスの若者支援政策が注目されました。
イギリスは留学先として人気の国の1つで、ネイティブの英語やイギリス文化等を学びたいと考える方も多いようです。
私も、学校づくりで大いに参考にさせてもらっています。
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今後とも、イギリスの教育からは目が離せません!!
のりそらからは以上です!!
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