みなさん、こんにちは。
のりそらです。
私は、『教育に選択肢を、人生に革命を』を経営理念に、
教育目標を『明日も行きたくなる学校』すなわちNEXTAGE SCHOOLとした次世代の学校の運営をしています。
ここでは、教育に関わるテーマを1つ挙げて、それについての考えを共有しつつ問題提起を行っています。
さて、今回は、アドラー心理学の一部についてお話をさせていただきます。
本日の内容:【教えて、のりそら先生】アドラー心理学「宿題をやりなさい」と言う前に
題して「【教えて、のりそら先生】アドラー心理学「宿題をやりなさい」と言う前に」といった内容でお届けします。
「宿題をやりなさい」
「仲良くしなさい」……。
子どもについ言いがちなこれらの言葉。
アドラー心理学ではあまり言わないようにとされています。
その理由についてお話しさせていただきます。
今回このお話を聞くことで、アドラー心理学の考え方について理解する事ができます。
お子さんの教育について関心ををおもちの保護者の方々、志をもって子どもたちのために活動しているすべての方々、今何かに一生懸命に挑戦されている方々、教育に関心のあるすべての方々に向けてお話をしていきます。
どうぞお付き合いください。
アドラー心理学とは?
「アドラー心理学」とは、ウィーン郊外に生まれ、オーストリアで著名になり、晩年はアメリカを中心に活躍したアルフレッド・アドラー(Alfred Adler、1870-1937)が築き上げた心理学のことです。
欧米では、「個人心理学」(Individual Psychology)と呼ばれていますが、日本では「個人」と言うと、「社会」と対比した個人のための心理学のニュアンスが強いので、「アドラー心理学」で通っています。
アドラー心理学の基本的な考え方(理論)の概略は、以下のとおりです。
- 人間の行動には目的がある(目的論)
- 人間を分割できない全体の立場から捉えなければならない(全体論)
- 人間は、自分流の主観的な意味づけを通して物事を把握する(認知論)
- 人間のあらゆる行動は 、対人関係である(対人関係論)
- 人間は、自分の行動を自分で決められる(自己決定性)
- 人間の生き方には、その人特有のスタイルがある(ライフ・スタイル)
従来のフロイトに代表される心理学は、人間の行動の原因を探り、人間を要素に分けて考え、環境の影響を免れることができない存在としてみなします。
このような心理学は、デカルトやニュートン以来の科学思想をそのまま心理学にあてはめる考えに基づいていますが、アドラーは、伝統的な科学思想を離れて、人間にこそふさわしい理論構築をした最初の心理学者です。
子どもの性格形成の鍵は5歳から10歳まで
アドラー心理学は分析でも占いでもないので、「あなたはこんな性格ですよ」と言い当てるだけではもちろん終わりません。
この前提に立ち、自己受容、他者信頼、貢献感から成り立つ共同体感覚を高めることこそが主眼です。
性格形成において、重要なのは5歳から10歳までの期間です。
親(子育て・教育)や教師(教育)が、この大切な時期の子どもの共同体感覚を高めるように接することができれば、子どもたちは幸せな性格を獲得できると言えます。
ではここからはしばらく、「幸せな性格を育む子育て」について考えていきましょう。
子育てと教育において、アドラーが必要としたのは自立と協力のたった2つです。
〈子育てと教育に必要な2つのこと〉
①自立=自分でできる、自分はこうしたいと思えること。
②協力=まわりに助けを求めたり、考えや意見の違う人と折り合いをつけられること。
「仲良くしなさい」で自立心は育たない
当たり前のように見えるかもしれませんが、実際には多くの親がこれとは反対の態度をとっています。
たとえば、ケンカをしている子どもに「仲良くしなさい」と言ったことはないでしょうか?
アドラーは「仲良くしなさい」とは言いません。
なぜなら、
「こうしなくてはいけないから、やりなさい」
「ダメだから、ダメ」
といった言葉は、子どもを自立に向かわせるものではないからです。
こうした場面で必要なのは、子どもが自分でまわりの人と折り合いをつけられるように促す言葉です。
ケンカをした子どもにかける言葉
あなたの子どもが友だちとケンカをしました。
どんな言葉をかけますか?
すでに説明したように、
「仲良くしなさい」
では、子どもの自立心は育ちません。
「もうあの子とつき合うのはやめなさい」
も同様です。
こういう言葉を何度もキツく繰り返せば、親の価値観に従うか、反発するかの二択になり、それが子どもの性格を形成します。
最初は目的論を用います。
まず自分に、子どもをどんな人物にしたいのか。
そのために何を伝えたいのかと問いかけます。
次に、子どもがケンカをした相手とこれからどうするのかを決めます。
それを決めるのは、親ではなく、子ども自身です。
ここからは主観主義で、子どもと一緒に考えていきます。
「あっちが先に叩いた」
「それは嫌だったね。痛かった?」
と子どもの関心に関心を向け、共感します。
「おもちゃくらいでひどいよ。ちょっと借りただけなのに」
「そうだね。あの子はどんな気持ちだったんだろうね」
とケンカをした友だちにも主観主義を使い、相手の立場に関心を向けるように促します。
「いきなり取られたと思って、怒ったのかもね」
「ああ、そうか。あの子は横取りされたと思って嫌な気持ちになったのかもね」
とお互いの立場が確認できたら、子どもの希望を聞きます。
「どうしたい?」
「うーん。おもちゃは借りただけだよって話してみる」
こんな流れでやりとりをすると、叩いた側の気持ちも、自分の気持ちもわかり、折り合いをつけられます。
「宿題をやりなさい」と言う前に
さて、本題です。
「宿題をやりなさい」
という言葉掛けについて考えてみます。
折り合いとは、自分は自分の価値観で「こうしたい」、あの人はあの人の価値観で「そうしたい」を互いに対等な関係で認め合ったうえで、双方が納得できる解決策を見つけることです。
ですから、
「宿題をやりなさい」
と言ってしまう前に、まず目的論を用いて、
「何のために私は子どもに宿題をしてほしいのだろう」
と自問しておくといいでしょう。
「お母さんに言われたから宿題をやる」
ということが、子どもの自立につながるだろうか、人生にとってプラスになるか、それともマイナスになるかを考えれば、答えは自ずと出るのではないでしょうか。
そして、それは子ども自身の望んだ目的ではありません。
ですから、
「お母さんは、あなたにこんな子になってほしいと思っている」
と話して、子どもと親双方が納得できる宿題の取り組み方、勉強の仕方を決めるのもいいでしょう。
「遠回りで面倒だ」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、こうしたやりとりで自立と協力が身についた子どもは、どんどんスピーディにさまざまな問題を解決していけるようになります。
子育てで大事なのは、”遠回りで面倒なこと”
ここまで読んでいただいて、どのようにお感じになられたでしょうか?
『遠回りだな』
『正直面倒だな』
そんな風に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
あくまで私の経験則でお話をさせていただきますが、子どもを、人を育てる上で大切なこと、それは、”遠回りで面倒なこと”だと考えます。
楽をしては、子どもを、人を育てることはできません。
一見無駄に思われたり、時に”本当に伝わるのだろうか…”などと思われることこそが、子どもを、人を育てる上で大切なことではないかと思います。
”遠回りで面倒なこと”ができるのは、その相手に対して深い愛情がなければ決してできることではありません。
裏を返せば、愛情が足りないから、、”遠回りで面倒なこと”ができないとも言えます。
子どもを育てること、人を育てることは簡単なことではありません。
我々親は、教師は、そういった難しいことに日夜チャレンジしている訳です。
その事を肝に銘じながら、子どもたちのより良い成長を願って、今日も、”遠回りで面倒なこと”を共にしていきませんか?
まとめ
さて、今回は、「【教えて、のりそら先生】アドラー心理学「宿題をやりなさい」と言う前に」というお話をさせていただきました。
自立と協力が大切だという人は大勢います。
でも具体的にどうしたらいいかはなかなかわからない。
そこを100年間探究したのが、アドラー心理学なんです。
これを機にご興味をもたれたら、一緒にアドラー心理学について学んでいきませんか?
私のりそら、日本の、世界の学校の未来がより良いものとなるようこれからも発信していきます。
加えて、これまでのように先生方の日頃の頑張りを世の中に伝えていきたいと思います。
先生方は、どうか日本の子どもたちのために、目の前の子どもたちのために、真っ直ぐにエネルギーをお使いください。
私のできることはさせていただきます!!
のりそらからは以上です!!
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