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【教えて、のりそら先生】”塾禁止令”について考える

教育全般

みなさん、こんにちは。

のりそらです。

学校経営理念

私は、『教育に選択肢を、人生に革命を』を経営理念に、

学校教育目標

教育目標を『明日も行きたくなる学校』すなわちNEXTAGE SCHOOLとした次世代の学校の運営をしています。

ここでは、教育に関わるテーマを1つ挙げて、それについての考えを共有しつつ問題提起を行っています。

さて、今回は、”塾禁止令”についてお話させていただきます。

本日の内容:【教えて、のりそら先生】”塾禁止令”について考える

題して「【教えて、のりそら先生】”塾禁止令”について考える」といった内容でお届けします。

少し前になりますが、またまた新聞を読んでいると興味深い記事を見つけました。

それは、”塾禁止令”。

どういったことだかご存知ですか?

今回は、その”塾禁止令”についてお話していきます。

今回このお話を聞くことで、塾の賛否について考えることができます。

お子さんの教育について関心ををおもちの保護者の方々、志をもって子どもたちのために活動しているすべての方々、今何かに一生懸命に挑戦されている方々、教育に関心のあるすべての方々に向けてお話をしていきます。

どうぞお付き合いください。

中国の教育改革政策「双減」

「義務教育段階の学生の宿題と学外教育の負担を軽減するための意見」(略:双減)という通知を、中国共産党中央弁公庁と国務院が2021年7月24日に発表しました。

簡単に言うと「宿題負担の軽減」と「学習塾の削減」を実施する政策ですが、これだけ見ると日本の「ゆとり教育」と重なる部分があると想定できます。

しかし、「子供の個人の力を伸ばす」「自分で考える力」を目的とした「ゆとり教育」と比べると、目的や背景が異なるようです。

「双減」概要

  •  目的/目標
    学校教育と教育全体のサービスレベルの向上かつ標準化。
    「学生への過度な負担」「教育費の負担」「保護者の負担」を軽減。
  •  見込み
    1年から3年かけて効果・結果を出す。

宿題負担の軽減

  • 宿題の時間的制限を設定。
    小学1~2年生:宿題禁止、小学生3~6年生:平均60分以内、中学生:平均90分以内
  • 保護者のチェック作業や指導などを禁止。
  • 就寝時間を厳守。家事やスポーツ、読書などを奨励。 等

放課後の教育サービスの向上

  • 放課後の教育サービスの充実。(学校の教師等が放課後、自習サポート、解説など)
  • 国主導で開発した無料のオンライン教育が受講可。 等

学外教育負担の軽減

  • 全ての地域で学生向け学習塾の新規開設を認めない。
  • 既存の学生向け学習塾は非営利団体として再登記する必要がある。
  • 学生向け学習塾は、株式上場による資金調達の禁止、投資会社からの投資も禁止。
  • 資格を持たない学習塾、講師は罰則が発生。
  • 週末や祝日、夏、冬休みに塾などの教育サービスを提供してはいけない。
  • 就学前の児童に対する学習類(外国語も含む)の塾も禁止。 等

ここまでな内容は、中華人民共和国中央人民政府サイト 参照

今回のタイトルの”塾禁止令”は、「双減」という政策の”学外教育負担の軽減”の部分に当たるわけです。

政策の背景

中国は学歴社会であるため、今後の人生を左右すると言われている中国の大学入試「高考」のために、子どもに小さいころから教育を受けさせることが一般的です。

2013年に「减负政策」という教育負担を減らす政策が以前から取られていました。

しかし、この政策は「学校での宿題や授業の負担を減らすこと」が目的であり、学外教育の制限は行われていなかったため、学外教育が過熱した一つの要因とも言われています。

こういった背景から、給料の多くを子どもの教育費にかける必要があるため、多くの子どもを育てられない状況になっています。

「一人っ子政策」が終了し、最近では3人目まで出産が可能とした政策が出ていますが、子どもの教育費は大きな足かせとなり、問題解決が進んでいない背景があります。

学生向け教育業界のこれまで

子どもの教育に力を入れる背景から、K12向け教育業界は成長が続いていました。※K12とは:小学生から高校生までの学生を対象

2020年度はコロナウイルスの影響で学校が閉鎖された影響などを受け、売上規模は半減したとも言われていますが、2017年から2019年まで平均30%の成長率で、2019年は約8,000億元(約13兆円※1元17円計算)と急激に拡大していることがわかります。

そんな成長業界に規制を掛けてでも、少子化問題を解決したかった中国の本気度が伺えます。

株価暴落や事業停止などの発表も

「双減」政策が発表されてから約1か月でも、中国K12向け教育企業に影響が出ています。

学生向けから成人向け教育への転換を図る企業もいるため、今後教育業界は大きな変化点となると予想されます。

影響事例

  • 各株式市場で株価が50%以上暴落した複数の中国K12向け学習塾企業
  • 事業停止の発表をした20年以上の歴史のある中国K12向け学習塾企業
  • 各地で強制執行されている中国20年以上運営の外資系教育企業

本政策は中国国内でも賛否両論あるようですが、教育業界単体だけではなく、国家全体かつ長期的に見た最善の策なのかもしれません。

日本の場合、いろいろな既存の業界、協会、企業などの反発によって、思い切った政策を打ち出すことができないことがある中で、中国のスピード感を改めて感じました。

塾禁止令は中国の教育を変えるのか?

中国社会情勢専門家の話です。

「中国には『上に政策あれば、下に対策あり』という言葉があります。政府がどんなことを決めても、みんな対策というか、抜け道を考えるという意味です。例えば、英語の塾が書店に変わった事例があります。店長は塾の校長先生だった人です。月額800元(約1万3500円)で貸本をするのですが、中国の本はそんなに高くありません。 元校長先生は『うちはサービスが超一流。本を貸し出すときに講義がおまけについてくる。英語の本を借りて、分からない所があったら、服務員に聞けばいい』と話します。服務員は塾の先生だった人というからくりです。カフェのテーブルに生徒が集まり、スマホを見ている光景も増えたそうです。イヤホンを付けて、一見、自習しているように見えるのですが、実は画面では先生が講義中。オンライン授業です。 このような抜け道が既にいくつか生まれています。中国では、学歴が人生を変えるといわれています。子どもたちは生まれたときから、いい大学に入るための運命の2日間、全国統一の大学入試『高考』を目指して猛勉強を強いられます。これが変わらない限り、いくら教育改革といっても変わりません」

と話しています。

「双減」は無意味なのか?

中国社会情勢専門家の方は続けます。

「私の個人的な見方かもしれませんが、10代、20代の若者たちが徐々に常識を変えていくのではないかと思います。スポーツの世界の話ですが、東京五輪の卓球競技で、日本人選手に敗れて号泣する中国代表の選手に『結果はどうあれ、あなたたちは中国の誇り』という声が上がりました。 2016年のリオ五輪では、水泳で決勝進出を決めた中国の女子選手にインタビュアーが『決勝でもっといいタイムを出せそうですね』と水を向けると、彼女は『私はこのレース(準決勝)で全力を尽くしたから満足です』と答えたのです。こうした反応は、過去の中国ではなかったことです。 『何がなんでも金メダル!』『中国が1番になるんだ!』という風潮が若者の間では薄くなっているようです。『全力を尽くした(洪荒之力)』は2016年の流行語になりました。1990年代、2000年代生まれの若者が中国社会の中枢を占めるようになると、教育の世界でも、科挙以来の学力を絶対視する伝統的な考え方が変わっていくかもしれません。若者たちが少しずつ、中国社会を変えていく可能性はあります。」

と話しています。

中国も変化しているのですね。

まとめ

さて、今回は、「【教えて、のりそら先生】”塾禁止令”について考える」というお話をさせていただきました。

賛否はあるでしょう。

しかし、この中国という国は本当に大胆な政策を行いますね。

日本とは真逆と言ってもいいくらいです。

このような政策を国が取ろうとした時に、既得権益だの関係団体からの猛反発にあい、一筋縄にはいかず、結局頓挫するというのが日本の姿ではないでしょうか?

「双減」のような政策がいいかどうかは別として、国に勢いがある中国が国の根幹にも関わる教育分野に関してこれだけ大胆な政策を打つところはあっぱれといった感想です。

今後の中国がどのような姿になっていくのか、要チェックです!!

私のりそら、日本の、世界の学校の未来がより良いものとなるようこれからも発信していきます。

加えて、これまでのように先生方の日頃の頑張りを世の中に伝えていきたいと思います。

先生方は、どうか日本の子どもたちのために、目の前の子どもたちのために、真っ直ぐにエネルギーをお使いください。

私のできることはさせていただきます!!

のりそらからは以上です!!

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